■教授のおかしな妄想殺人(2015)
オープニングクレジットの字体デザインからお洒落なのとともに、音楽(ジャズ)もやっぱりセンスいい。あぁウディ・アレンの世界だ。
死んでもいいくらい絶望していた大学教授エイブ・ルーカスが、「抹殺」という目標を持ったことで「生の喜び」を取り戻す。
たまたま聞いた他人の会話の、「死んでくれたらいいのに」がきっかけで抹殺しようとなるのも滑稽だし、抹殺計画を進めるべく、スタスタと毒薬を盗みに入るシーンの背景に流れる軽快なジャズというのが、ワクワクと「おかしみ」極まりない。こういうところが好きだ。
最後は「え、そんなオチ」な、いつもながらの不意のあっけなさ。ウディ・アレンのブラックユーモア。好きだなぁ。ホアキン・フェニックスが山田孝之に似て見えた。
エイブへの恋心が冷めたジル(エマ・ストーン)が、「わたしって意外とふつうだったのね」と言うセリフや、隣のテーブルの会話をすっかり聞いてしまうだとか、日常の「あるある」な状況から、さらなる「おかしみ」に昇華させる手法が、わたし的にツボです。そこに見え隠れする感情と。
ウディ・アレンの次回作は、「カフェ・ソサエティ」なのかな。楽しみ。
日本版と海外版の予告編。
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